「伝える」と「伝わる」についてお悩みをお聞きすると、「伝えた感」はあるけれど、「伝わった感」がない/話せてはいるけれど、何かを「伝えた感」がない、などそれぞれの感覚をお持ちです。
「伝わる」について考えてみたいと思います。「伝わる」とは、自分の感覚ではないので、「相手が好意的にうなずいてくれる」時に感じるという意見が聞かれます。確かにそれもありますが、「うなずいているけれど聞き流している」、逆に、「しかめ面をしているけれどちゃんと考えてくれている」ケースもあります。
つまり、相手の見た目の態度だけでは測り知ることができないのです。
文章構造で見てみると、「伝える」の主語は私。
では、「伝わる」の主語は?
「相手」ではありません。「伝えたい何か」が「相手」に「伝わる」。つまり、「自分が伝えたいこと」が主語になります。それを意識してみると、「伝える」も「伝わる」も別物ではないように感じられるのではないでしょうか。
違和感がある場面では、「今、自分が伝えたい事」にただ集中してみてもいいと思います。
うまく伝えられない要因として「相手の反応が気になる」と言われる方が多くいらっしゃいます。
相手の反応を気にするというのは、決して悪いものではなく、社会生活を円滑に送るうえでとても大事なことだと思います。
ただ、「これを言ったら相手はどう思うか」「相手が喜ぶ言葉は何だろうか」に意識が向かいすぎると、時として自分に違和感が残る場合もあります。
相手「が」どう受け取るか、よりも、相手「に」、自分「が」今伝えたいメッセージは何だろうか、に意識を向けてみてください。
レッスンに来られた方が、「どうしてこの仕事をしているか」と質問をしてくださいました。
「深いなぁ~」とその方の質問力に感服。
「話すこと」が人より上手なわけでは決してありません。(家族には、何を言いたいのかわからない、とよく指摘されます)
人前に立つのが好きかといわれると、それも違います。
ですが、人が「自分と向き合っている時間」を共有させて頂くこと、サポートさせて頂くことは、私にとって何よりも好きな時間です。
「話し方」のレッスンに来られる方は、「自分の苦手に向き合う」勇気があり、前進しようというパワーがあり、「一日一日を大切に生きている」点で共通しているように思います。
そして「話す」ことを通じて、ご自身が本当に伝えたいメッセージに気づいたり、何かを吸収しようと集中されるところが素敵です。
関わらせてもらうことで、「精進したい自分」に向き合わされます。
お越しいただいた皆様、ありがとうございます。
話し方のレッスンに来て下さる方がよく言われるのが「自分に自信がない」という言葉です。
そのため、人前に立つことが「不安」で「緊張」するとのこと。
どうしたら「自信がもてるか」ということをお聞きすると、「ちゃんと話せた成功体験」を積み重ねることをあげられます。
ですが、「自信がない」状態で「人前に立つ」と、成功体験に繋がる実感が得られにくいのも確かです。
「自信がない」→「不安・緊張」→「うまくいかない体験」→「さらに自信がなくなる」
という連鎖が起きているかもしれません。この流れの発端ともいえる「自信」について考えてみたいと思います。
①あなたにとって「自信」とは?
「自信」の辞書での意味は、「自分で自分の能力や価値などを信じること」です。
でも「自信」の捉え方は人それぞれのように思います。
「成し遂げたいことができるようになること」が自信の軸となっている方は、理想に近づくための努力をされていることと思います。それも一つの方法です。
また、「今の自分を明確にすること」に意識を向けられた方は、言動と内面が一貫した感覚から、自信を取り戻されることもあります。
ご自身の「自信」の捉え方をちょっと点検してみてください。
②「自信」より大事なものは?
たとえ確固とした自信が持てなくとも、「勇気を持ってその場のプロセスを味わう」こともできます。また、「その時の自分を満足させること」に注力することもできます。
あなたにとって苦手な場面で、「ありたい姿」でいるために、一番大事なことは何でしょう。
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